籾殻燻炭 モミガラクンタン❣️

f:id:mageshimatushin:20220326005843j:plain日本人がほぼ毎日食べている、「お米」のお話です


近所の兄貴の田んぼで、仲間達で米作りをしています



種子島では台風を避ける為に、

3月頃に田植えをし、7月頃に稲刈りをします


稲刈りは手押しバインダーという旧式の機械を使ってます

バインダーは、稲を刈ってくれるだけでなく、数十本の稲を、麻紐で縛り、1つの束にしてくれます


稲刈りが終わると、僕達の田んぼには、束ねられた稲がたくさん残ります

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次に、その束をみんなで拾い、乾燥させる為に干します

この作業を、稲架掛(ハサガケ)といいます

この時期、種子島名物の「国道ガードレール直干し」が島中で発生します❣️

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写真は、「県道ガードレール直干し」の、大根バージョン




天日干しされた稲は、1週間くらいで、いい感じに乾燥します


次に、乾燥された穂先から、籾(モミ)だけを取り除きます

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この籾の中にお米が入ってるんですよ

この作業を脱穀(ダッコク)といいます


脱穀が終わると、その場に大量の稲の茎が残ります

この茎を、藁(ワラ)といいます


この藁、全て捨てられてます、、、


脱穀されたまんまだと、殻がついているので、まだ米として食べる事はできません


次に、米を覆っている殻を取り除く必要があります

この作業を籾摺り(モミスリ)といいます


籾摺りが終わると、その場に大量の殻が残ります


この殻を、籾殻(モミガラ)といいます


この籾殻、全て捨てられてます、、、


籾摺りが終わると、初めてお米が見えてきます


このお米を玄米(ゲンマイ)といいます


玄米もそのまま食べれますが、ほとんどの方は、玄米の周りについている物を削ります


この削る作業を精米(セイマイ)といいます


精米が終わると、その場に大量の米の粉が残ります

この粉を糠(ヌカ)といいます


この糠、全て捨てられてます、、、


玄米の周りを削り、少し小さくなった米を、白米(ハクマイ)といいます


いろんな工程を経て、食卓にのるんですね、、



僕達は、

脱穀で大量にでた藁も捨てません

細かく刻んで堆肥にしたり、

保温や雑草抑制の天然マルチとしても使えるし、

藁人形も作れます❣️


籾摺りで大量にでた籾殻も捨てません

燻製にし、畑に混ぜ込むと、土壌改良にもなるし、酸性に傾いた土をアルカリ性に戻してくれるし、殺菌効果もあります

籾殻を燻製した物を、籾殻燻炭(モミガラクンタン)といいます

籾殻を燃やすのではなく、何時間もかけて、じっくりと燻す(イブス)んです

燃えちゃったら、ただの灰になります、、


ホームセンターで売っている物で、誰でも簡単に作れます

いろんなタイプがありますが、僕はホンマ製作所の燻炭器を使ってます

安くて丈夫で使いやすいのでオススメです

2500円くらい、、

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普通はこのように、燻炭器の周りに、籾殻を富士山のようにして燻ますが、


風が強い種子島だと、風で散らばったり、籾殻が燃えてしまう為、

僕は燻炭器を保米缶の中に置いて使ってます


風の影響を受けにくいので、

安心してその場を離れられ、

じっくり燻すことができます

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こうして出来上がった籾殻燻炭には、ミクロの小さな穴がたくさんでき、

土の中に混ぜ込むと、その小さな穴が、微生物達の家になるそうです

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精米で、大量にでた糠(ヌカ)も捨てません

漬物にも、タケノコの灰汁取りにも使えるし、

床を磨けばピカピカ、、

畑に混ぜ込めば、微生物達のご馳走様になり、フカフカの土の出来上がり❣️


話は戻りますが、

玄米を精米した時の削りカスが糠ですよね


糠(ヌカ)って漢字は、「健康」な「米」って書きますよね

ということは、削らずに、玄米のまま食べた方が健康にいいって事?

 


反対に、

粕(カス)って漢字は、「白」い「米」って書きますよね

ということは、白米ってカスって事かしら?


我が家では玄米を鍋で炊いて食べたりしてます

柔らかく炊けた時は、幸せな美味さです、、


籾摺りで、でた大量の藁を軽トラックに積み込み、倉庫に保管するんだけど、

これが、何かと大変!

藁を一本一本運ぶ訳にはいかないのて、ある程度、束ねる必要がある、

藁を藁で束ねるのだ!

これが出来そうで、できない、、、

やっと束ねた藁を、軽トラックへ積む作業、

これがまた大変なのよ、、、

変な積み方をすると、少ししか積めないし、カーブで落ちちゃうし、

いかに大量に、しかも荷崩れしない積み方が要求されるんです


僕達がしどろもどろになってる時、必ず現れる最強の助っ人がいます

その名は「マサ君」、島生まれの本格的な農家さんの彼が現れると、その手際の良さで、あっという間に作業が終わってしまうのだ


おそるべしマサ君

ありがたきマサ君


今後も、ご指導を、よろしくお願いしますよ、マサ君❣️